月面戦争末期に開発されていたプレオス軍TU。
単に「クレセント」とも呼称される。
型式番号はMEK-H2-05。
新型のMgHフラクターによる出力の安定化、
新型のH2ブースターの搭載(背部3基、脚部各2基、計7基)
による非常に高い瞬間機動力の付与、
H2キャノン使用時の姿勢安定のための
足の変形機構および尻尾の導入など、
さまざまな新機構を盛り込んだ意欲作。
しかし、MgHフラクターは売りである連続使用時に
装甲温度が急激に上昇する問題があり、
またH2ブースターに関しても冷却性能による制限で
使用回数が限られるなど、技術的課題も多かった。
結局、月面戦争中には問題点の克服に至らず、
例外的に改造機が実戦投入されるにとどまった。
なお、クレセントという機体名も、
所期のパーツを欠いた様子を三日月に喩えた命名であると推測される。
開発にはエリー・ベリルが携わっている。
未完成状態のままシークエイトに配備されたクレセントを、
オータムからのパーツ流用により
クレス・ベラード専用機として仕上げたもの。
元々予定されていた仕様とは腕部や腰部が異なっている。
もともとH2キャノンの使用を前提に作られた機体であったためか、
レーザートゥランケルの接続端子がついていなかったため、
これをドライブするためにオータムの腕を丸ごと移植している。
また、機動性確保の為、腰部の大型スカートを外し、
最低限の装甲としてオータムの腰部パーツを取り付けてある。