シャープ・ネル

ネル～ロスト・パストの言葉の一つで、｢姉妹｣という意味がある。

生後数ヶ月から、定期的に採取されたＤＮＡを核に、培養された
アリシア・アンバーマンのクローン達の事。

＃○○とナンバリングされ、＃１～８まで培養された。

＃１～３は、自立状態まで成長されたが、それ以降は管理していた
｢メルクリウスの槍｣解散の機に、胎児の状態で核胚とともに破棄された。

＃１～３までは、軍の管理下に置かれるのみとなった。

オリジナルとの大きな違いは、己がコピーであり、
操作された人間であることを知っており、両親が居ないことである。

これは、オリジナルと違い、人間的情緒を育む上で、必要不可欠な
親という存在が居ない事による、情緒面、性格面の形式化による、
没個性化を目指したもので。

これによって、オリジナルを指揮官とした、完全な編隊管理と隷属化を
試みた故である。

なお、人間的自立行動は、指揮官たるオリジナルが管理するべきであり、
不確定要素による突発的な事象に対する、柔軟行動に必要な自立人格は
僅かであり、それは充分に学校等の教育機関でまかなえると考えられた為である。

因みに現在、自立状態の彼女達は偽名を使い、軍の管理下の元、
それぞれ学校に通っている。

ギルバーグから暗殺されそうになったオルベ・ベルクが
エマバール誓約軍に逃れた際に持ち出した胚から生まれた3人。

本来は廃棄される予定だった＃7、8と
着床前の胚を使用して生まれた。
特殊なタンパク質で、成長ホルモンを操作し、
安定後6ヶ月で誕生。

更に成長ホルモンの過剰分泌処理を続けることで、
約6倍の成長スピードで、育成され、2年ですでに
12歳前後の姿となる。

脳内に通信インプラントを埋め込まれ、
カチューシャ型の補助機と送受信機をつなぐ事で、
同装備をした者や、機器と、
言葉や端末を介さずとも、意思の疎通が可能。
これによって、迅速な隊列行動が可能であり、
非常にマ・ホズキとの相性が良い。

また、これを使用し、オルベは直接脳に戦闘、一般教育を施した。

性格は無口で無機質。