黒色迷彩塗料。
詳細未確定。
学術的には黒体迷彩素子と呼ばれるもの。
完全黒体に限りなく近づけられた光学素子で、
電磁波から可視光までも吸収し、
ほとんど反射させない特性を持つ。
当然、人の目には黒く見える。
素子は微細で、ステルス用の
コーティングとして用いられる。
ただし、吸収による高熱化が
塗布対象や素子そのものの性能を劣化させるため、
必要なとき以外は光を透過もしくは反射する
モードシフト機能が開発されるまでは、
耐久性の観点から実用性はかなり低く評価されていた。
モードシフト技術が進んだのちも、
障害物との擦過や被弾などで
機能が損なわれる弱点は克服されず、
需要は特殊部隊装備品などに限定されている。
また、白昼ではその黒さゆえに目立ちがちだったが、
無数の素子の波長選択性を個別に制御し
周囲の景色に溶け込む能動光学迷彩機能ものちに開発された。
ただし塗布対象の面積や立体的な複雑さに応じて
演算処理量が途方もなく増大していくため、
この機能を用いるにはそれに見合う演算処理能力が必要とされる。