※仮作成
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プロット †
※初期版
その野獣には7つの頭があり、そこには10本の角と、
その角それぞれに王冠が冠していた。
そして、その頭には冒涜的な名が刻まれていた。
(ヨハネの黙示録 第13章)
火星と木星の間にあるアステロイドベルトにて、
最後の慣熟テストを行っていたメッドと、
ユニット換装を想定した専用特殊艦「マスターテリオン」。
テストの日程もその1/3がおえた頃、
Xプローンユニットの機動テストを終え、
帰艦したアリシアを待っていたのは、
エマバールの工作員に占拠された艦であった。
そもそも、マスターテリオンを操艦する兵達は、
神槍師団の兵であったはずなのだが、
実はその7割が工作員として、
エマバールから潜入した者達であったのだ。
というのも、これの直前にギルバーグの縮小騒ぎが起こり、
加えてエマバールと数度の激突という事態にみまわれ、
内部調査が充分ではなかった。
しかしそれだけではなく、
この艦を指揮する艦長自体が古くからの、
エマバールの工作員であったことも大きい。
つまり、最初から仕組まれていたのである。
本軍から遠く離れ、秘密裏にテストを
行っているという前提条件の周到なる用意。
そして、最大の脅威となりえるアリシアが
いない時を狙っての、内部からの制圧。
完璧な計画であった。
マスターテリオン占拠から十数時間後、
異変を察知したギルバーグと神槍師団は
最も近いフォボスの駐屯基地に調査、追撃を要請した。
選ばれたのは、同性能のメッド・トライアル2を擁する
シェザー・シュリークが指揮する部隊。
早速隊員を集め、追撃を開始する
シェザー・シュリークであったが、
彼の思惑は別にあった。
人質というかたちで拘束され、
辛酸を舐める思いを覚えるアリシアであったが、
しだいに彼女の心境は複雑化していく。
艦艇という閉鎖空間、人質という立場、
特殊な環境下で生じはじめた奇妙な同調感、
迫るシェザー・シュリークの追撃。
――アリシアは、いったいどう行動するのか?
メッドを強奪しようとする、エマバールの狙いは?
そして、シェザー・シュリークの思惑とは?