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第621独立部隊にてライオット・ライアンの秘書を務める天才少女。
見た目は10代ほどと幼いが、それとは不相応に達観した態度と物言いをする。

真静>のセルロイド技術と、何らかの関わりがあるらしい。

瞳は琥珀色、着用するワンピースの色は黒。
↓下の「翡翠色」と矛盾、光によって色が変わって見える瞳か?

ライオット・ライアンとの会話

 翡翠色の吸い込まれそうな瞳がこちらを見つめ、さくら色の小さな唇がそっと動き、小鳥のさえずりのような音で、歌うように声を出す。
「さっさと働いてください」
「……」
 一瞬、何を言われたのか分からなくなってしまった。そして、少女の形の整った細い眉は、少しだけ端をつり上げ、
「さっさと働いてください」
 と、もう一度言った。この娘の名前はメリル・メイル。僕の秘書兼オペレーターだ。見てのとおり、顔立ちはいいし、能もある。極めて優秀な秘書…なんだが、
「なにボサっとしてるんですか」
 かなりの毒舌家である。
「若。聞いているんですか」
「ああ、聞いてるよ」
「それでは、早急に仕事に戻ってください。今日の書類は山ほどあるんですよ」
 僕は自分のデスクをちらっと横目で窺った。一体どれほどの書類があれば3mある天井ほどまで積もるのだろうか?そもそも、これだけの量の書類を、この少女は一体どうやって運んだのだろうか?そんな疑問が脳裏を霞め、やる気だけが失せていく。
「この書類って一体何枚あるんだい?」
「ざっと2万は超えますね」
「………」
「さあ、お早めに書類に目を通してください。いつも若がスケジュール通りに働いてくれたら、こんなにも溜まらないんですから」
 たった一日休んだだけで二万もの書類が山になるのもどうかと思う。
「お父君はいつもこれの何倍もの量の書類を処理してるんですよ。ですから、若ももっとがんばれば―」
「ああ、もう分かった分かった。片付けるよ」
 そう言って、僕は自分の椅子に座り、デスクに着く。山ほどある書類は視界を遮り、メリルの顔も見えなくなる。
「ハァ…テスト運転なら楽で良いんだがなあ」
 陰鬱な気分を振り払いながらも、書類に目を通し始める。
「お言葉ですが、若。テスト運転の翌日のほうが、交換部品などの配備要請の書類が増えますが」
 世の中ってのは理不尽だ。


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