しんせい。
統一国家連合議会軍やケダブール条約機構軍に
匹敵する規模の軍事力(数的に劣るものの、質的に勝る)を備えた、文化圏Cの組織。
多数のアステロイド結合体である<静苑>を住居とし、
セルロイドなどの発達したバイオテクノロジーを誇る、いわゆる第三勢力。
<法衣>に象徴される最高意思決定機関<御柱>への信託のもと、
原始宗教にも似た強固な精神的結束で繋がった軍民一体の組織である。
このため、他の勢力からは「信託軍」とも呼ばれる。
奸計に長けると言われており、
プレオスやクロスハートの武力蜂起の裏で糸を引いていたとも、
また地球府を経由してケダブールにハンドモジュール技術を流出させることで
議会軍と条約軍の対立を激化させたとも噂されるが、
いずれも確たる証拠は残されていない。
また、直接の武力行使に及ぶ場合にも、
戦場単位での数的優位を確保することで総戦力の不足を補っており、
実例として議会軍はガノケリスやステガギガスにおいて
質・量双方の面で不利な戦いを強いられている。
視覚至上主義とでも言うべき独特の文化に生きており、
言葉ではなく、抽象的な図形を共通言語にしたコミュニケーションを行う。
個体識別には<銘彩>が用いられる。
また、手話などのボディランゲージや、光信号による圧縮言語も活用されている。
発声器官が退化しているわけではないため、
その気になれば喋ることも歌うことも可能であるが、
彼らにとって声帯を使うのは低俗で下劣な行動に他ならない。
上流階級の一部の者に至っては、
遺伝子操作によって先天的に声帯が削除されている。
TUはじめとする機動兵器群に特異な色彩や形状が多く見られるのも、
彼らのこうした文化ゆえである。
これと関連して、<視刑>制度が導入されている。
なお、<真静>という便宜的な自称には、
「神聖にして真に静かなる存在」との含意があるとされる。