月面戦争終結後、統一国家連合議会軍は
余剰となった宇宙用TUツィルを地上用に改装することで
戦力バランスの改変を図った。

場当たり的に生まれたツィル地上型だったが、
当時の地上用TUは技術的進歩が停滞しており、
ツィル地上型は性能でトップの座に躍り出る。
しかし新規生産を考えるとツィル地上型
コストパフォーマンスは悪く、
結局主力は地上用/宇宙用にそれぞれ特化したTUを開発・配備すべき、
統一国家連合議会は方針を決定した。

しかしこの方針決定後、第三勢力の存在が明るみに出る。
幸いにして第三勢力の即時的な攻撃準備は認められなかったものの、
地上と宇宙の戦力バランスのシフトに
月面戦争前後のような時間をかけるわけにはいかなくなった。

地上と宇宙の両方に万全な数のTUを揃える予算があるはずもなく、
統一国家連合議会は前のTU配備方針を修正。
地上、宇宙ともに必要TU数の七割を特化機種で揃え、
残る三割を高コストながら地上・宇宙両用の汎用TUで補う体制を決定した。
つまり、もし地上か宇宙にTU戦力をシフトすべき事態が生じれば、
汎用TUのみを配置転換することで当面を乗り切ろうという計画である。

そこで軍は、第一期第二期に続く第三期トライアルを実施した。
地上用TUについてはツィル地上型の登場で予てより競争が活発になっており、
また宇宙用TUはツィル系で必要十分とみなされたため、
トライアルの対象は汎用TUとなった
(ただしこの判断が誤りであったことは、のちのガノケリスの陥落で明らかである)。

トライアルにはヴィンデプロト・ベーチュオンや、
プレオロニクスを傘下に収めた
A.G.インダストリーツィーデフなどが参加、
主力上位機種の座は最終的に
ヴィンデグリークシリーズが獲得することになった。


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