ケダブール条約機構軍の歴代主力TUのひとつ。
汎用型のダルおよび高機動型のゼブが
議会軍のベーチュオンなどの登場で旧式化したため、
ケダブール側が対抗策として開発を進めたTU。
傑作機と謳われるキャスケットを
量産に堪えるようギルバーグに再設計させたものだが、
性能水準を維持しつつ汎用性の拡大と
低コスト化を両立するのは難題であったらしく、
実戦配備は予定より遅れてしまった。
その間、別途開発されていたチマーキが
当面の主力として採用されている。
長い開発期間を要しただけあり、
量産のかなったキャスクは実際に
キャスケットと同等の性能を保持している。
ただし、汎用性重視のため、
キャスケットで固定武装とされていた
イアイ・ブレードおよびシュリケン・シューターは
オミットされている。
ダル以降の機体で肘-前腕に採用されていた
外部アクチュエータ(素材の弾性を利用したものと思われる)が
膝-太腿にも採用されている。
チマーキによる旧型TUの更新が進んでいたため
生産数は絞られるかと思われたキャスクだが、
<真静>の地上侵攻開始によりTUの需要が増えたため
短期間で各地に普及し、砲戦仕様のキャスキーなど
若干の派生型も生んだ。
停戦監視団仕様のカラーリング。
ワームホール停戦中、ケダブール条約機構は
地球府の編成した停戦監視団にTU部隊を派遣した。
これは臨時停戦条約遵守の姿勢を示すと同時に、
統一国家連合議会が停戦監視団の
実質的支配権を握るのを警戒したためであった。
このとき派遣機種として選ばれたのが、
砲戦型TUの台頭によって
主力の座を追われつつあったキャスクである。