※要再編集
帰還暦542年(仮)。
首長国ウワシュを奪還し、
<真静>の侵略から脱したケダブール条約機構は、
兵器開発機関「ギルバーグ」の支配下にあった。
ギルバーグは過去に「オーラリ会」との権勢争いに勝利し、
私兵集団「神槍師団」を筆頭とした
揺るがぬ体制を築き上げていたのである。
これに対し、一大反体制組織「エマバール誓約軍」は
PNG社の協力のもと、辺境国家カヲクフにて武装蜂起。
五大TU「ペンタ・ブレット」を筆頭に、
ギルバーグ率いる条約軍に戦いを挑むのであった。
エマバール誓約軍のズキ部隊を率いるは、ペンタ・ブレット。
「木鐸」モカウ・グラファイア/メズキ。
「火輪」ケビン・ウェズリー/ゴズキ。
「土豪」ガイア・ナイア/テガロ。
「金剛」マグラン・ライマース/ボーネット。
「水鏡」モノツ・ワモノフ/アルガウ。
迎え撃つは、ギルバーグが誇りし天才集団。
「一番槍」ジョン・ジョンJr./デデング。
「超天才」アリシア・アンバーマン/メッド・トライアル1。
「不死者」シェザー・シュリーク/メッド・トライアル2。
「?」ルミナ・ミナ/?。
そして無数の新鋭TU――ハット、ヘムール、レグホーン、ニニバリオ、ローク。
果たしてこの苛烈な内戦の行方は――?
その野獣には7つの頭があり、そこには10本の角と、その角それぞれに王冠が冠していた。 そして、その頭には冒涜的な名が刻まれていた。 ヨハネの黙示録 第13章
火星と木星の間にあるアステロイドベルトにて、最後の慣熟テストを行っていたメッドと、ユニット換装を想定した専用特殊艦「マスターテリオン」。 テストの日程もその1/3がおえた頃、Xプローンユニットの機動テストを終え、帰艦したアリシアを待っていたのは、 エマバールの工作員に占拠された艦であった。 そもそも、マスターテリオンを操艦する兵達は、神槍師団の兵であったはずなのだが、実はその7割が工作員として、 エマバールから潜入した者達であったのだ。 というのも、これの直前にギルバーグの縮小騒ぎが起こり、加えてエマバールと数度の激突という事態にみまわれ、 内部調査が充分ではなかった。 しかしそれだけではなく、この艦を指揮する艦長○○○自体が古くからの、エマバールの工作員であったことも大きい。 つまり、最初から仕組まれていたのである。 内部からの制圧と、もっとも脅威となりえるアリシアがいない時を狙っての行動、さらに本軍から遠く離れ、秘密裏にテストを行っている場所。 完璧な計画であった。
艦艇マスターテリオン占拠から十数時間後、異変を察知したギルバーグと神槍師団は最も近いフォボスの駐屯基地に調査、追撃を要請した。 選ばれたのは、同性能の持つメッド・トライアル2があるシェザー・シュリークが指揮する部隊。 早速隊員を集め、追撃を開始するシェザー・シュリークであったが、彼の思惑は別にあった。
人質というかたちで拘束され、辛酸を舐める思いを覚えるアリシアであったが、シェザー・シュリークの追撃を撃退することや、 艦艇という閉鎖空間、人質という立場から、奇妙であるが同調感が生まれはじめたアリシアは、いったいどう行動するのか? メッドを強奪しようとする、エマバールの狙いは? そして、シェザー・シュリークの思惑とは?